2026年2月19日
インプラント治療を検討されている患者さんから多くいただく質問が
「インプラントはどれくらいもちますか?」 というものです。
現在のエビデンスでは、適切な診断と治療、そして治療後の管理が行われれば、
インプラントは長期的に高い成功率が期待できる治療法とされています。
インプラントの平均寿命
長期研究ではインプラントの累積生存率は10年で約90〜95%以上 と報告されています。
さらに20年以上機能しているケースも多く、条件が整えば長期間にわたり安定して使用できる治療です。
ただし単に残っているだけでなく、炎症や骨吸収がない「成功」の状態を維持することが重要です。
長持ちするためのポイント
インプラントの予後には患者側の因子が大きく影響します。
特に重要なのは
・歯周病のコントロール
・良好なプラークコントロール
・喫煙を含む患者様の全身状態
・定期的なメインテナンス
です。
特に歯周病既往や喫煙習慣がある場合はインプラント周囲炎のリスクが高くなるため、
より継続的な管理が重要になります。
当院で重視していること
当院ではインプラントを長期的に安定させるため
- 三次元的な精密診断
- 補綴主導型の埋入位置決定
- 治療後の継続的フォロー
を重視しています。
三次元的な精密診断では、CBCTによる骨の形態評価に加え、口腔内スキャナーを用いて咬合関係や補綴スペースを把握し、外科と補綴を統合した治療計画を立案します。
補綴主導型治療とは、最終的な被せ物の理想的な位置と形態を先に設計し、それに基づいてインプラントの埋入位置・角度を決定する考え方です。これにより機能性と清掃性、さらに長期安定性の向上が期待できます。
また、インプラント治療終了後も患者様ごとのリスクに応じてメインテナンス間隔を設定し、周囲組織の健康を継続的に管理していくことが重要です。
当院ではインプラントを「入れて終わり」ではなく、長期的な機能維持までを含めた包括的な治療と考えています。
まとめ
インプラントは適切な条件下では10年以上にわたり高い予知性で機能する治療法です。インプラントについてご不安がある方は、お気軽にご相談ください。
参考文献
- Derks J, Tomasi C. Peri-implant health and disease. A systematic review of current epidemiology. J Clin Periodontol. 2015 Apr;42 Suppl 16:S158-71
- Berglundh T et al. Peri-implant diseases and conditions: Consensus report of workgroup 4 of the 2017 World Workshop on the Classification of Periodontal and Peri-Implant Diseases and Conditions. J Clin Periodontol. 2018 Jun;45 Suppl 20:S286-S291.
